【導入文】

会社を設立する際、最初に作成する重要な書類が「定款」です。定款は会社の基本ルールを定める最も重要な文書であり、内容が不十分だと会社運営や許認可取得に大きく影響する可能性があります。本記事では、定款に必ず書くべき事項と、作成時に注意すべきポイントをわかりやすく解説します。


1. 定款とは?

定款とは、会社の基本的なしくみや運営ルールを記載した“会社の憲法”ともいえる文書です。

(1)定款の役割

  • 会社の目的・組織・運営方法を明確にする
  • 会社法に基づく法的効力を持つ
  • 設立後の必要書類・許認可申請に影響する

2. 定款に必ず記載しなければならない事項(絶対的記載事項)

定款には、法律上必ず記載が必要な項目があります。

(1)目的(事業内容)

会社が行う事業内容を明確に記載します。
許認可に直結するため非常に重要です。

(2)商号(会社名)

同一住所で同一名称は使用できません。

(3)本店所在地

市区町村まで記載すればOK。
詳細住所は登記の際に記載します。

(4)設立時出資額(資本金)

資本金の金額を記載します。

(5)発起人情報

氏名・住所が必要です。


3. 記載した方が良い事項(相対的記載事項)

必須ではありませんが、会社運営をスムーズにするために記載すべき項目です。

(1)公告方法

一般的には「官報に掲載する」と記載します。

(2)決算期

事業年度をいつにするかを明記。
許認可の決算書類提出にも影響します。


4. 特に重要な「事業目的」の書き方

事業目的は、会社が行う活動を定義する重要部分です。
間違った書き方だと、許認可申請が通らないこともあります。

(1)許認可に合った書き方にする

例:

  • 古物商 → 「古物の売買及びその受託販売業務」
  • 建設業 → 「建設工事の請負及び施工」
  • 飲食店 → 「飲食店の経営」

(2)事業拡大を見据えて幅を持たせる

将来行う可能性がある事業も入れておくと便利です。

例:
「インターネットを利用した各種情報提供サービス」
「人材育成及び研修事業」など


5. 定款作成でよくある失敗例

(1)事業目的が不足していて許認可が取れない

特に建設業・古物商・飲食店などは注意が必要。

(2)公告方法を記載していない

登記時に差し戻される場合があります。

(3)事業年度を曖昧にしてしまう

決算期が決まらず、各種手続きに支障が出ます。


6. 定款を作成する方法

(1)電子定款(最も一般的・印紙代4万円が不要)

行政書士や専門家が作成代行するケースが多いです。

(2)紙の定款(印紙代4万円が必要)

自分で作成し、公証役場で認証を受ける場合。


7. 定款作成をスムーズに進めるコツ

  • 事業目的は必ず専門家に確認してもらう
  • 設立後の許認可取得を見据えて記載する
  • 将来の事業展開も考慮して幅を持たせる

まとめ

定款は会社運営の基盤となる非常に重要な文書です。特に事業目的の書き方を誤ると、許認可が取得できなくなるなど、会社運営に大きな支障が生じる可能性があります。

会社設立時は定款の内容を慎重に検討し、必要であれば行政書士のサポートを受けながら、正確で将来性のある定款を作成することをおすすめします。