【導入文】
会社を設立した後、事業内容によっては「許認可」を取得しなければ営業できないケースがあります。しかし、どんな許認可が必要なのか、申請のタイミングはいつなのかを把握していないまま開業準備を進めると、予定通り事業を開始できないこともあります。本記事では、会社設立後に特に確認すべき許認可の種類と、スムーズに取得するためのポイントを分かりやすくまとめました。
1. 許認可が必要となる主な業種
会社を設立しても、許認可がなければ営業できない事業が多数あります。
(1)建設業許可
500万円以上の工事を請け負う場合に必要。
建築一式工事は1,500万円以上が基準。
(2)古物商許可
中古品の買取・販売、転売(ネット販売含む)でも必要。
(3)飲食店営業許可
飲食物を提供する店舗は必須。
テイクアウト・キッチンカーでも必要な場合があります。
(4)不動産業(宅地建物取引業)
不動産の売買・賃貸仲介を行う場合は宅建業免許が必要。
(5)運送業(貨物軽自動車運送事業など)
軽貨物ドライバーの開業でも届け出が必要。
(6)美容業・理容業
店舗の設備基準により許可が必要。
(7)人材派遣業・有料職業紹介業
派遣・職業紹介は厳格な基準があります。
2. 許認可取得に必要な共通書類
多くの許認可で共通して求められる書類があります。
(1)登記事項証明書
法人の最新情報が記載された証明書。
(2)定款
事業目的に該当の許認可が含まれている必要あり。
(3)役員の身分証明書
古物商や宅建業などで必要。
(4)事務所の使用権限を示す資料
賃貸契約書や使用承諾書が必要となります。
3. 設立前に「事業目的」へ書くべき内容
意外と見落としがちなポイントが、定款の「事業目的」 です。
許認可の申請では、事業目的に該当の文言が入っていないと申請すらできません。
(1)例:古物商の場合
「古物の売買及びその受託販売業務」
(2)例:建設業の場合
「建設工事の請負及び施工」
(3)例:飲食店の場合
「飲食店の経営」
定款修正には費用と時間がかかるため、設立時点で必ず確認しておきましょう。
4. 許認可取得でつまずきやすいポイント
許認可申請には細かい要件が多く、次のような理由で不許可になることがあります。
(1)事務所要件を満たしていない
自宅兼事務所では不可の場合もあります(宅建業など)。
(2)財務基準を満たしていない
建設業許可では500万円以上の財産的基礎が必要。
(3)書類の不備や記載間違い
申請書は専門的で、誤記や不足資料で差し戻されることが多い分野です。
(4)欠格要件に該当している
破産、前科、暴力団関係などは許認可を受けられません。
5. 許認可取得をスムーズに進めるコツ
次のポイントを押さえることで、許認可取得が格段にスムーズになります。
- 設立前に必要な許認可をリスト化する
- 定款の「事業目的」との一致を確認する
- 書類は早めに揃えておく
- 専門家(行政書士)に相談し、初期段階から伴走してもらう
特に建設業・飲食業・古物商は、初めての方が迷いやすい分野です。
まとめ
会社を設立した後の許認可取得は、事業開始スケジュールに大きく影響します。必要な許認可を正確に把握し、事業目的の確認や事務所要件などを事前に整えておくことが重要です。
不備があると申請が遅れ、開業に大きな影響が出ることもあります。スムーズに進めるためには、専門の行政書士へのサポート依頼も有効です。