【導入文】
建設業許可業者は、毎年「決算変更届(事業年度終了報告書)」を提出する義務があります。しかし、期限を守らなかったり、必要書類が不足したまま提出してしまうケースも多くあります。決算変更届を適切に行わないと、許可更新時に不利になったり、最悪の場合は行政処分につながることもあります。本記事では、決算変更届の基礎知識と注意点について分かりやすく解説します。
1. 決算変更届とは?
決算変更届とは、建設業者が毎年、事業年度が終了した後に提出しなければならない報告書です。
(1)提出の目的
- 会社の経営状況を行政に報告する
- 財務内容の変化を明らかにする
- 経営管理体制の健全性を示す
建設業の継続性や信頼性を判断するための重要な資料となります。
2. 提出期限はいつまで?
決算変更届は、
事業年度終了から4か月以内
に提出する必要があります。
例:事業年度が3月決算の場合
提出期限 → 7月末まで
期限を過ぎると、許可更新時に行政から指摘されることがあります。
3. 決算変更届に必要な書類一覧
決算変更届は、次の書類をセットにして提出します。
(1)財務諸表(様式第17号)
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書
- 注記表
小規模企業は簡易様式にできる場合もあります。
(2)工事経歴書
前年度に施工した工事について記載します。
(3)直前3年の工事施工金額
工事の種類ごとの金額を記載します。
(4)使用人数
従業員の人数や職種を報告します。
(5)納税証明書(必要な場合)
税金の納付状況を示す書類です。
4. 不備になりやすいポイント
決算変更届では、次のようなミスが多く見られます。
(1)工事経歴書の記載ミス
工事件名・元請下請の区分・金額などの記載漏れがよくあります。
(2)財務諸表の形式が不適切
建設業用の指定様式に従っていないと、再提出になることがあります。
(3)期限に間に合わない
経理処理の遅れから提出が遅れ、更新時に影響するケースもあります。
5. 決算変更届を提出しないとどうなる?
提出漏れは重大な問題につながります。
(1)許可更新時に不利になる
更新審査で「決算変更届が提出されていない」と指摘されると、許可が下りない可能性があります。
(2)行政指導の対象になる
悪質と判断されると、行政処分の対象となることもあります。
(3)経営事項審査(経審)に影響
経審を受ける事業者は、決算変更届が提出されていないと審査を受けられません。
6. スムーズに提出するためのポイント
決算変更届を確実に提出するためには、次の点を意識しましょう。
- 経理資料は日頃から整理しておく
- 決算後すぐに税理士・行政書士と連携する
- 指定様式を確認してから作成する
- 工事経歴は日々記録しておく
まとめ
決算変更届は、建設業者に課せられた重要な年次報告です。提出期限を守り、正しい様式で書類を作成することが、許可の維持につながります。
提出忘れや記載ミスは許可更新に大きな影響を与えるため、早めに準備し、必要であれば行政書士に相談することで、確実に提出できます。