【導入文】
在留資格の更新は、期限を過ぎると重大なトラブルにつながる可能性があります。しかし、更新のタイミングや必要書類、企業としての対応を正しく理解していないケースも多いのが実情です。本稿では、更新期限の考え方や遅れた場合のリスクについて、行政書士の視点から解説します。
1. 在留資格の更新はいつからできる?
在留資格の更新申請は、通常 「在留期限の3か月前」 から可能です。
早めに準備することで、書類の不足や審査遅延によるリスクを避けることができます。
特に企業が外国人を雇用している場合は、在留期限を共有し、従業員と企業の両方が準備できるようスケジュールを調整することが重要です。
2. 更新が遅れた場合のリスクとは?
更新期限を過ぎた場合、以下の重大な影響が生じる可能性があります。
(1)不法滞在となるリスク
在留期限が切れた瞬間から不法滞在となり、最悪の場合は退去強制の対象になります。
(2)企業側にも罰則リスク
期限切れの外国人を働かせると、企業側も不法就労助長罪に問われる可能性があります。
(3)更新の許可が下りにくくなる
理由書の提出が必要になったり、審査が厳しくなるケースがあります。
これらのリスクを避けるためにも、期限管理が非常に重要です。
3. 更新時に必要となる主な書類
更新申請では以下のような書類が一般的に求められます。
(1)外国人本人が用意する書類
- パスポート
- 在留カード
- 住民票
- 申請書
- 写真(縦4cm×横3cm)
(2)企業が準備する書類
- 雇用契約書
- 会社概要
- 直近年度の決算書
- 給与所得の源泉徴収票等の法定調書
- 在職証明書
- 勤怠・給与台帳の写し
職種や会社規模によって必要書類は異なるため、早めの確認が大切です。
4. 審査で重視されるポイント
更新審査では以下の点が確認されます。
(1)活動内容が在留資格に適合しているか
職務内容と在留資格が一致しているかが最重要です。
(2)安定した収入があるか
収入が極端に少ないと「生計の安定性」に問題があると判断されます。
(3)企業の経営状況
赤字が続く会社や書類が不備だらけの会社は、審査が厳しくなることがあります。
(4)適切な雇用管理ができているか
在留カードの確認、労働条件の遵守など、企業としての管理体制も見られます。
5. 更新をスムーズに進めるためのポイント
更新時のトラブルを避けるためには、以下の点を意識しておくと安心です。
- 在留期限の管理(社内カレンダーで共有)
- 3か月前になったら書類準備を開始
- 雇用契約書の内容が最新か確認
- 企業の決算資料を整理しておく
- 仕事内容の説明資料を整えておく
特に更新時は、現在の就労内容が適正かどうかが厳しく見られます。
まとめ
在留資格の更新は外国人本人だけでなく、企業にとっても重要なプロセスです。期限切れは大きなリスクを伴うため、余裕を持ったスケジュールで準備することが必要です。
書類の不備や仕事内容のミスマッチなどで更新が不許可になるケースもあるため、初めての更新や不安がある場合は行政書士に相談することで、安心して手続きを進めることができます。