【導入文】

外国人を採用する企業は年々増加しています。しかし、採用の前には必ず確認すべき「法的なポイント」があります。特に在留資格の種類、仕事内容との適合性、労働条件の明確化などを理解しないまま雇用すると、違法就労や更新不可につながることもあります。本稿では、外国人採用で最初に押さえるべき5つの基本ポイントを行政書士の視点から分かりやすく解説します。


1. 在留資格と仕事内容の一致を確認する

在留資格を確認することは、外国人雇用において最も重要なポイントです。在留資格ごとに「どんな仕事が許可されているか」が細かく決まっており、仕事内容が一致していないと、企業側も外国人本人も「資格外活動」となり違法就労に該当する可能性があります。特に「技術・人文知識・国際業務」は専門性を要するホワイトカラー職限定であるため、単純作業をさせることはできません。


2. 雇用契約書・労働条件の明確化

雇用契約の内容が曖昧なまま採用すると、後々トラブルの原因になります。業務内容、給与額、勤務地、就労時間、社会保険の取り扱いなどを明確に記載した雇用契約書を作成し、外国人本人にも説明する必要があります。また、日本語が十分に理解できない場合には、英語版の契約書を用意することも有効です。


3. 在留カードの確認とコピーの保管

企業は外国人を雇用する際、必ず在留カードを確認し、在留期限や資格の種類を把握する義務があります。また、雇用時点の在留カードのコピーを保管しておくことで、トラブル時の証拠としても役立ちます。在留期限が近づいている場合には、更新手続きのスケジュールを共有するなど、企業側のサポートも必要になります。


4. 資格外活動許可の有無を確認する

留学生や家族滞在の方を採用する際には、「資格外活動許可」が必要です。許可なしで働かせると違法就労になります。特に留学生のアルバイトには「週28時間まで」という制限があるため、企業側でも勤務時間を管理する体制が求められます。


5. 更新手続きと必要書類の準備

外国人が働き続けるには、在留期間の更新が必要です。更新は通常「在留期限の3か月前」から申請できますが、書類の準備に時間がかかるため、企業側も早めに準備を進める必要があります。事業内容の説明資料、給与台帳、雇用契約書などが求められるため、普段から整理しておくことが大切です。


まとめ

外国人雇用は企業にとって大きなメリットがありますが、同時に法的リスクも伴います。在留資格の確認や正確な契約書作成、更新手続きへの配慮など、基本ポイントを押さえておくことで安心して雇用を進めることができます。初めて外国人を採用する企業の場合は、行政書士などの専門家に相談することでリスクを最小限に抑え、適切な手続きを進めることが可能です。